6.法則

この結論についてどう感じますか。たぶん正直言って「ふーん」としか言い様がないというか、今ひとつ納得がいかないような印象もあるのではないでしょうか。それに対して、硬貨投げで表が出る確率が1/2であることをあまり疑問に思う人がいないのはどうしてでしょう。もちろん対称性という強力で自然な根拠もありますが、それ以外にも「実際に投げてみてそうであることが実証できる」という理由もあると思います。例えば、硬貨を1000回投げてみてちょうど500回とは言わないまでもそれに近い回数だけ表が出れば、表が出る確率が1/2であるということが納得できるでしょう。

実はこのことは、非常に重要な事実に基づいています。それは『大数(たいすう)の法則』と呼ばれる確率論の重要な定理の一つです。標語的に言えば、「試行回数が多ければ、実験的確率は理論的確率を近似する」ということです。ここで実験的確率というのは、試行回数(投げの回数)に対する「成功」回数の割合のことです。これは、試行の繰り返しという実験を通して、理論的な確率を導き出すことも可能であることを意味します。そこで残りの時間では、先ほどの硬貨投げの実験を行って、今理論的に導き出した確率の値の正当性を確認してみましょう。

7.実験