Galileo Galilei(1565-1642) |
数理科学科の教育目的 |
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数学及び数理科学の領域において、広く社会で活躍できる高度な専門的知識・能力を持つ教育者、技術者、研究者を養成すること。 |
数理科学科の教育目標 |
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(A)数学の基本的な考え及び論理的厳密性を修得させる。 (B)数学の思考力および表現力を身につけさせる。 (C)数学の各分野における論理を修得させる。 (D)直面する諸問題を正確に理解し解析する力とプレゼンテーション能力を身につけさせる。 (E)社会に広く存在する多様な需要や問題を認識させる。 |
開講科目の設置趣旨 |
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数理科学科の教育課程は「教養教育科目」と「専門教育科目」により構成されている。教養教育科目は教育目標(E)に対応し、社会の多様な需要や問題を認識するため主題科目を習得し、国際社会の需要に応えるため、英語、数理科学英語及び第2外国語を修得する。専門教育科目は教育目標の(A)、(B)、(C)、(D)に対応し、各年次における科目は以下のように構成されている。1年次の専門基礎科目(微分積分学基礎IとII、線形代数学基礎IとII)、2年次の専門必修科目(微分積分学IとII、線形代数学IとII、集合・位相IとII)により、数学の基本的な考え及び論理的厳密性を修得する。更に数学の思考力と表現力を身につけるため、微分積分学基礎演習IとII、線形代数学基礎演習IとII、微分積分学演習IとII、線形代数学演習IとII、集合・位相IとII演習を修得する。数学の各分野における論理を理解するため、3年次・4年次に開講される専門選択科目を習熟する。4年次においては、数学講究及び卒業研究の勉強を通して、広く社会で活動できるよう、直面する諸問題を正確に理解し解析する力とプレゼンテーション能力を身につける。 |
学位授与の方針 |
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佐賀大学学士力及び学部・学科の目的を踏まえ,学生が身につけるべき以下の具体的学習成果の達成を学位授与の方針とする。また,学則の定める卒業の認定の要件を満たしたものには,教授会の議を経て,学長が卒業を認定し,学位記を授与する。
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数理科学科へようこそ |
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本学科はあらゆる科学技術の基礎となる数学並びにその直近の応用分野である計算機科学を勉強するところです。
数学は自然界のさまざまな数理的現象に秘められた普遍的原理及びその現象を支配する関係式をねばり強い思考の
積み重ねにより類推、発見、更には演繹する科学です。一方、計算機科学の全体像はハード面
の急激な進展により日々変化しています。
当学科では、学生に数学及びソフト面における計算機科学の動きに対応し、 その一端を享受させるべく、12名の教授陣による日頃の授業は定理の証明を支える 論理をもって考える伝統的な手法と、学科専有のワークステーションまたはパソコンを用 いての数理文書作成、グラフィックス描画等の実験とを並行してすすめます。 平成8年度まで30年続いた数学科を数理科学科に名称変更する所以です。 更に国内外の先駆的数学者を招いての講義は、ときに外国語で行われま すけれども、殆ど世界共通の記号が使われるため、当学科は国際的なセンスを身に付けるに相応しい 言語障壁の最も少ない分野のひとつであります。 |
数理科学科とは |
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「哲学がいつでも目の前に開かれている最も巨大な書物、すなわち宇宙の中に書かれている。 ......その書は数学の言葉で書かれており、これらなしでは人は自力でその言葉を理解出来ない。」 これはガリレイの言葉ですが、約400年経った今も光を失いません。 コンピュータから金融工学まで、新しい科学にも数学は益々欠かせないものになっています。 特にコンピュータはその創始者達が数学者であることからも分かるように数学と不可分です。 あらゆる科学の貢献する数学、その教育と研究を行うのが本数理科学科の目標です。 |
カリキュラムの特色 |
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論理的基礎学力 |
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華々しい活躍をする数学ですが、それを使いこなすには基礎学力が必要です。それは高等学
校の数学に、更に質的に異なる論理力を積み上げたものですが、これにより物事の本質を見
極め、正しい理論を組み立てることが出来ます。しかし、それを身に付けるのに魔法はありま
せん。世界中のどの大学の数学系学科も同じですが、他分野学科とは一味違う、論理に力点
をおいた微分積分学と線形代数学をみっちりやります。
やり方に各大学の特色がありますが、本学科では家庭的雰囲気の少人数クラス(入学定員30 名!)で学生の背丈にあった教育を行うことを目指しています。大学入門科目という大 学生活に馴染むための時間もあります。オムニバス形式ですが、中には教員の人物像がその まま反映される数学から離れた楽しい講義もあります。これが1年から2年にかけてのカリキュラムです。 |
ゼミへの準備 |
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論理的基礎学力を身につけると、近代数学の大系に進むための準備です。位相数学,複素関 数論,代数学,確率統計,微分幾何学,積分論,微分方程式論等の高度な大学数学、それに 数理文書作成、プログラム言語等のコンピュータの基本技術を一通り学びます。 これが2年から3年にかけてのカリキュラムです。 |
ゼミと研究 |
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さあ、いよいよ数学を賞味する段階です。あらゆる科学に貢献する数学、その為に発展を続けて
いる数学をゼミに分かれて賞味し堪能しますが、これは教員の研究と直結しており、学科の特色が出るところです。
本学科の教員の専門分野は、微分幾何学3、確率論3、代数学2、微分方程式2、トポロジー1と なっています。学問はスポーツと違い、ひとつの尺度で優劣を決められるものではありませんが、 敢えてスポーツの例でいえば、本学科はJ1リーグ級に入っていることは確かです。サッカーと 違って学科間の規模の違いが大きく、学科数もサッカーより多いですが、このことは確かです。 正直に言って優勝候補とは言えませんが、「試合にはなる」という存在です。何が客観的データ かは難しい問題ですが、例えば4年に1度開かれる国際数学者会議というのがあって、そこでの 招待講演経験者が1人います。また、年2回開かれる日本数学会の特別講演経験者が 5名います。そして学科の研究のレベルは、構成員の一部の問題ではなくて全体に波及するもの であることは、スポーツの世界からも類推できることだと思います。 学生諸君は4年生の卒業ゼミでは、このような教員とともに自分が興味をもつ 現代数学を学び、更に研究へと発展して行くのです。 |
研究内容 |
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大講座「数理科学講座」に属する各教員の教育研究分野は 環論,数論,代数幾何学,微分幾何学,リーマン多様体論,位相幾何学,複素幾何学, 変分法,偏微分方程式論,確率過程論,確率解析学 等多岐にわたっています。 |
就職/進学状況 |
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数理科学科生の卒業後の主な就職先はコンピュータ関連企業のソフト又は営業 部門、高校中学の教員及び公務員等です。同時に、大学院進学者が近年大幅に増え、 当佐賀大学大学院に多数進学しており、他大学の大学院へも進学しています。 |
卒業後の進路 |
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3分の1程度の人が大学院へ進学して、ゼミで興味を持った数学の勉学と研究を続けます。 内2〜3名は他大学の大学院です。3分の1程度の人が主にソフト関係の企業に就職し、学生 時代に培った論理力を武器に存分に活躍します。3分の1程度の人が教職を目指しますが、 ある県の統計によると教職の現役合格率は2割前後ということですので、最初は非常勤、教職 専門学校あるいは教職浪人という人が現れるのはやむをえないことです。少数ですが、私塾、 銀行、役所という人もいます。 |
受験生諸君へ |
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本学科は、様々なレベルの学生並びに身体に障害をもつ諸君に対しその要求に応えうる態勢をとっています。 来たれ!ファイトある者。 |
資格免許 | ||||||
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所定の単位を取得すれば次の免許状がとれます。
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Jules Henri Poincare(1854-1912) |
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